「えらい早いな」
「知り合いかい?」
「さっき云うたやろ。下地を打っとるって」
「ああ」
「蝿を捕まえた見たいやな」
関が不適に云い切ると、店の入り口が開かれた。
「全く面倒な仕事を押し付けてくれた物だ」
長身と云う程では無いが、全体的には細身でダークスーツ姿が印象的な男だ。恐らく三十代だと思われるが、その男が小脇に抱えた男をゴミの様に放り出す。
「久し振りやな」
「何が久し振りだ。面倒な仕事を安い金で押し付けるのは勘弁して欲しいな」
「命の恩人にそんな事を云うな」
互いに皮肉の応酬だ。私の知ら無い間柄だと云うのは、この遣り取りで十二分に分かる。関の交友関係の謎が深まるばかりだ。
「紹介するわ。片桐悠也って名前で、表の顔はサラリーマンやけど、裏では何でも有りの非合法な家業をしとる半端者や」
「失礼だな。これでも一応真っ当な積りだ」
「真っ当な奴が表と裏で働くかいな。どっち付かずやから半端者で十分や」
「口の悪さは変わらずだな」
「お互いにや」
「しかし面倒な仕事だったぞ。攫うなら初めからそうすれば良いんだ」
「泳がせて情報が欲しかったんや」
「名刺を奪った段階で攫えば、俺は楽が出来たんだがね」
「知り合いかい?」
「さっき云うたやろ。下地を打っとるって」
「ああ」
「蝿を捕まえた見たいやな」
関が不適に云い切ると、店の入り口が開かれた。
「全く面倒な仕事を押し付けてくれた物だ」
長身と云う程では無いが、全体的には細身でダークスーツ姿が印象的な男だ。恐らく三十代だと思われるが、その男が小脇に抱えた男をゴミの様に放り出す。
「久し振りやな」
「何が久し振りだ。面倒な仕事を安い金で押し付けるのは勘弁して欲しいな」
「命の恩人にそんな事を云うな」
互いに皮肉の応酬だ。私の知ら無い間柄だと云うのは、この遣り取りで十二分に分かる。関の交友関係の謎が深まるばかりだ。
「紹介するわ。片桐悠也って名前で、表の顔はサラリーマンやけど、裏では何でも有りの非合法な家業をしとる半端者や」
「失礼だな。これでも一応真っ当な積りだ」
「真っ当な奴が表と裏で働くかいな。どっち付かずやから半端者で十分や」
「口の悪さは変わらずだな」
「お互いにや」
「しかし面倒な仕事だったぞ。攫うなら初めからそうすれば良いんだ」
「泳がせて情報が欲しかったんや」
「名刺を奪った段階で攫えば、俺は楽が出来たんだがね」


