「イジメと云うのは、平たく云えば競争本能が根底に流れとるんや。それを更に細分化した場合、競争社会として当然の様に起こり得る問題として、主要なポスト争いや異性間の恋愛問題、それで、競争の中で勝ち抜こうとする際に起こり得るのが、能力的な優劣の見せ合いと自然淘汰や。つまり、能力が有る物が極当たり前の様に、効率良く弱者を屠る事と、存在価値を回りに示す為に、必要以上に派手な立ち振る舞いをする事で、権力の誇示する」
「何だか馬鹿げてるな」
「馬鹿げた考え方やと思うわ。でもな、人間はそう云った愚かな行為を繰り返して成長して来たとも云えるんや。人間社会を紐解くのであれば、愚かしい争いの繰り返しが成長させたと云えなくも無いんやで」
「だけど、そんなに自分の能力を見せ付ける事に意味が有るのかい?能力が有るのであれば、効率良くその秀でて要ると思える能力を使えば良い。時間と体力の削減に成ると思うがね」
「それがそう云う考えに行くのは、ほんまに限られた人間だけやで。大半の人間は自身の能力を過信し、尚且つ回りに見せ付ける事で自分の心の安定を求め様とするんや。人としての成長が止まっていると云っても良いな。愚かしい事やけれど、それが一つの答えとして出とるのがイジメやし、その最たる物が戦争って事に成って来る」
「情け無く成るな」
「ほんまや。最近やったら、学校内のイジメに教師が荷担するって云う信じられん事件が起こったりもしとる。その上、学校側の対応はどれだけ贔屓目に見ても誉められた物や無い。明らかな自己保身の上での言葉遊びとしか見えん会見を開いたり、見解を出しとるしな」
「教職者がイジメに荷担か……信じられないな」
「そう思う気持ちは分かるけど、実際に起きている事件やからな。そんな奴には、応報刑論で裁いたら良いんや」
「応報刑論?」