名前を聞いて一瞬吹きだしそうになったが、何とか堪えて 凜に渡されたメモを見ながら、 言われたとおりに質問を尋ねる。 「何泊いたしますか?」 「別に…決めてないのだけれど……」 「ルームサービスは?」 「別に……」 曖昧な返事を返されると困るのだけれど… と思うものの、言えないまま メモの一番最後を口にした。 「……何の、妖怪でしょうか?」 また背中に汗が流れた。