―――今日初めてあった彼に、私は、希望という幸せを見出していた。

男の手の動きに、声に、舌に翻弄されるたびに、忘れたいと願った感情が罪悪感を呼び出し、身を焦がすけれど。

そんな罪悪感が募ることが余計に私を快楽へ引き落とし・・・この男に溺れさせていた。



「何を戸惑う」

男が私の心の動きを読み取ったらしく、心の奥深くに低くよく響く声で優しく入ってくる。

戸惑う?・・・この気持ちは、男に抱かれるのを戸惑っているから、生まれるものなのか。

「何も戸惑うことはない。全て、俺に任せればいい」

「・・・っあ!」

彼はそう言うと、彼以外のことなど何も考えるなと体現するかのように、私が感じるところばかりを容赦なく攻め立ててきた。

だめだもう、何も考えられない・・・彼が見つめてくる度、激しいけれど優しく私を攻める度、おかしくなってしまいそうになる。

彼のこと以外、考えられなくなってしまいそうなのが、怖くもあり、嬉しくもあった。

「そう、俺のことだけを考えろ。俺のことだけでいい」

「・・・っや、ああぁぁっ」