グリム童話な物語


今までの事は夢だったと言う事で、明日から切り替えよう。


夏樹の頭が整理出来た後、先輩たちの方を向いて言った。


「今まで、ありがとうございました。

 楽しいバンドを教えて下さって、ホントにありがとうございました。

 ・・・では、失礼します。」


そう言って、体育館を走って出た。


引き止められないように・・・。


夏樹はこのまま家に帰って大泣きしたそうだ。


・・・俺の人生、終わった・・・ってな。


バンドがこんなにも辛いモノだと、初めて今日知った。


そして、夏樹は思った。


これからは、俺の事をちゃんと理解してくれるバンド仲間を見つけ出して、理想のバンドを作ろう。


 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「と、言う事だ!。どうだぁ〜。」


夏樹は笑っていた。・・・それに対して千草は、涙が滝のように流れ出していた。


「だっ大丈夫かぁ?千草ぁ?」


「え・・・ゔん。だぶん、だいじょぶぅ〜。
 

 でも、づよいね〜夏樹は・・・。


 こんな事言いたくなかったよねぇ。ごめんなざい。」


涙が全く止まらずにいる千草を見て・・・夏樹は思った。