「貸せ。」
俺は突然美咲の前に現れると
美咲の手からゴミ箱を奪う。
「へ?あっ佐々くん!」
美咲は相変わらず
どんぐりみたいに目をパチクリさせて
驚いた表情をする。
美咲の反応はいつも新鮮で
だから余計からかいたくなるんだ。
「さっ佐々くん。ゴミ箱いーよ。あたしの仕事だからっ。」
そう真面目くさっていった美咲は
俺の手からゴミ箱を奪いかえす。
「ったく面倒くせーな。貸せっつったら貸せ!」
「えっ!あっでも!」
「遠慮すんな。礼なら体で払ってもらうから。」
おどおどする美咲の唇に
チュッと軽いキスをした。

