「うわぁぁぁっ!かっわいい!!見てみてっ!モッコモコ〜。いーなぁ。抱っこしたぁい。」
ショッピングモールの中にある
ペットショップで
子犬をみて
大はしゃぎする美咲。
オンナってのはどぅしてこーも
ペットに弱ぇんだ?
「佐々くんは犬好き?」
「別に。」
「あたしんちね。犬かってるんだけど今は寮だからぜんぜん会えないでしょ?さみしくって。」
「抱かせて貰えば?」
満面の笑みを浮かべて
楽しそうに話す美咲に
声をかけた。
きっと見てるだけより
触った方がもっと喜ぶ顔がみれそうだった。
「ううん。いーの。見てるだけで。」
「なんで?」
「だって。みんなに抱っこされてかわいそうだもん。きっと、知らない人に抱かれるたびに怖がってるんじゃないかなって思うの。...あたしの勝手な推測だけどね!だから見てるだけでいいんだぁ。」

