そんなことを思いながら 女の子たちの横を通り過ぎようとしたとき 群れの中にいる男の子と目があった。 「あっ。」 あたしが目をまるくして 驚いたのと同時に 彼も “!!”っというような顔をした。 こっこの前の人!! そう。 それは先週、女子寮にいた あの人だった。 あたしが一瞬 その場から動けずにいると 女の子たちの群れをかきわけ 佐々剣志郎があたしの目の前にやってきた。