中を確認しようと箱を持ち上げた瞬間だった…。

突然洞窟がガタガタと震え始め、巨大な地震が怒った。

「きゃぁっ!!」

よろけた奈緒が叫ぶ。
翔が奈緒の手を取り洞窟の外へと走った。
あたしと政樹も急いで洞窟から出ようとした瞬間…

ガラッ!!

滝が潰れるような凄まじい音がした。巨大な岩が一気に入口を塞いだ。

あたしと政樹は振動に耐え切れずにその場に倒れ込むと揺れがおさまるのをひたすら待った。

目を開けた時、政樹があたしの上に重なり、身を守ってくれていた。

「政樹!!大丈夫?!」

「大丈夫♪夢は?」

「政樹のおかげで大丈夫♪」