LASTLOVE

あたしは、門をくぐり岩の表面や遺跡の表面など事細かくチェックした。

近くに奈緒がいたので何か見付かったか聞いてみる。

「これ全部人口物ね。指でこすると塗料が剥がれ落ちるわ。」

塗料で塗られているのはわかるが、絵や文字らしきものは描かれていない。

「こんなに手が込んであるのにヒントがないね…。」

あたし達はいつの間にか一緒に遺跡を見比べチェックしていた。

「もしかしたら、手紙とかあるかも?」

岩や石の下もよく見る。


「奈緒!夢ちゃん!」

翔に呼ばれてあたし達は振り返った。

「ちょっと来てくれ!」

翔に着いていくと、政樹が滝の裏から手を振っていた。