LASTLOVE

「言ってるよ…。」

春が隣に座って来た。
夢はぎょっとしてすぐに立ち上がった。

「政樹が待ってるから。」
走って砂地に戻った。

そして思いがけない光景を目にした。

…美月と政樹が一緒にしゃべっていたのだ。
泣いている美月をなだめているのか、政樹は優しい顔付きをしていた。

あたしは、ショックですぐ浜辺に引き返した。

(やだ…見なきゃよかった!最悪!)

気付いたら、また泣いていた。浜辺に出ると春が立って待っていた。

「大丈夫?」

「政樹が美月といた…」

「何話してるのかな?」