LASTLOVE

「もぉ…無いよ?」

「本当に?」

「うん…」

「政樹と美月さんのリングは?」

「俺は…捨てた。」

「本当に?どこに?」

「美月の家にだけど投げて来た…。ケンカ別れだったから…。」

「それが二人で会った最後なの?」

「美月が俺のとこ来たのが最後だった…。荷物を取りにだが…」

「何も無かった…?」

「…泣いて抱いてほしいって言われたから…最後に抱いて別れた…。」

「ヤダ…何それ…」

あたしは今度はショックの涙を流した。

「夢と付き合う前だったけどな…」

「ちょっと一人になりたい…。」

あたしは浜辺に向かって歩いた。
嫉妬していた。