(絶対、政樹は渡さないから…)

「ゆ…め…?」

政樹が寝言のようにあたしの名前を呟いた。

愛しくなって優しく頭を撫でた。
きっと大丈夫だって自分に言い聞かせた。

(あたしは政樹を信じてるし、政樹はあたしを愛してる。)

あたしは再び政樹に甘えてキスすると寄り添った。

太陽はどんどん高くなり、海をキラキラと光が反射していた。