(最期は溺死…?)

溺死は最も苦しい死に方だと言うのを聞いたことがある。

生きたい―…

その欲望が心を満たしていた。

赤紫の空が、次第に赤くなり太陽の薄暗い光りに包まれた。それが海に反射し、不気味な気配に島は包まれていた。

海は、だんだん高波になりつつあった。

島を飲み込もうとするのは、暗闇や波だけじゃない。
人間の黒い感情も要因の一つだ…。