LASTLOVE

「美月が…崖崩れに巻き込まれた…。どうなったのかは、わからないが…岩に下敷きに…されてた…。」

春の顔は真っ先で、目だけが赤く充血し、不気味だった。

「夢…俺…パートナー失ったから…死ぬかも。」

あたし達は絶句したまま沈黙が続く。

「なぁ…?最後に抱きしめてくれないか?」

「え…。」

びっくりして声が裏返ってしまった。あたしは目をパチクリとさせて政樹を見上げた。政樹は首を横にふり、怒りの表情で春を見詰めた。

「美月を守れなかったのはお前のせいだ。俺達に助けを求めるのはやめろ。」