LASTLOVE

二人は、昨日とは別人な雰囲気だった。
なんだか、何かに脅えているような…。

「二人とも…大丈夫?」

あたしは、考えるよりも思ったことを口にしていた。
「…無事でよかった。」

「どういうこと?」

奈緒は顔が真っ青だった。
「さ…さっき…崖崩れあったでしょ…?」

「そうね。」

「美月さんと…春が巻き込まれたみたい…。」

「えっ?」

あたしと、政樹は同時に口にしていた。

「さっ…さっきね…」

奈緒はガタガタと奮え翔君に寄り掛かった。

「さっき、崖を通った時に見たんだ。」

翔君が代わりに話し始めた。

―――………