「やっぱり…ただの作り物だったんだ…。」

「ああ。」

政樹は土を払いながら起き上がり、木片を蹴飛ばした。

「こんな作り物の島に左右されてバカみたい。」

「夢。逆に、ここまで仕込まれてるってことは、本当に島が破壊されてもおかしくないってことだ。」

「そんなの可能?」

「もし、地震も人工的に起こしてるならな。」

あたしが無言でいると、政樹があたしを抱きしめた。
「心配ない。解ければいいんだから。」

「うん…行こうか。」

あたし達は、崖に向かって歩きだした。