LASTLOVE

「俺さ、夢のこと今でも忘れられないから‥」

あたしは正直かなりびっくりした。
だって、あたしも政樹のこと全部忘れられたわけじゃなかったから。

政樹はあたしにとって本当に大きな存在だった。

翔はあたしから好きになって付き合った人だけど、どこか心があたしに寄り添ってくれてるって感じられなかったの‥。

「俺、今日夢とどうしても話したいんだ。」

「でも夢さん政樹といるじゃない?」

「美月さんは政樹と話したくない?」

「そんなこと言われたら…もちろん話したいけど…」

春が思わぬ一言を口にした。

「俺、夢を誘拐するつもりだから。」