「社会を変えて行くのは、僕達の様な小さな力が集まった時だと思います」
「君になら出来るかも知れないな」
私はそこ迄喋り酒を煽る。私には私の戦い方が見付かるだろうか。今は分からない。だが、今回の出会いを切欠に、私の中の何かが変わった事だけは確かだ。
「気持の整理は付いたみたいだね」
「綺麗にと云う訳じゃ無いですが、今回の事を無駄にしない為にも、前向きに訴えて行きます」
「良い覚悟だ」
私はその言葉を最後に立ち上がる。
「帰るの?」
何時の間にかママが戻って来ていた。私はママに頷き一万円札を置いて外に出る。
風が頬を撫でる。コンクリートジャングルの都会。この視界に映る何処かで、第二、第三の田中夫妻が居るのだろうか。索漠とした気分だ。私は、私の過去に拗ねて生きて来たが、坂部は私以上にきついかも知れない現実に直面し乍らも、立ち止る事無く前を向いて歩いて行く事を選んだ。
お前は如何するんだ。私の中のもう一人が私に問い掛けて来る。息が詰まりそうに成る都会の片隅で、弱者はヒッソリと事実を語る事無く死んで行く。私は、私に出来る可能性を模索するかの様に夜の街を彷徨い歩く。だが、今の私は一人では無い。付き合いは浅いが、今は仲間が居る。私は普通の煙草であるピースを咥え、通い慣れた道を歩き「オールドパル」に向けて仲間に会いに行く事にした。
了
「君になら出来るかも知れないな」
私はそこ迄喋り酒を煽る。私には私の戦い方が見付かるだろうか。今は分からない。だが、今回の出会いを切欠に、私の中の何かが変わった事だけは確かだ。
「気持の整理は付いたみたいだね」
「綺麗にと云う訳じゃ無いですが、今回の事を無駄にしない為にも、前向きに訴えて行きます」
「良い覚悟だ」
私はその言葉を最後に立ち上がる。
「帰るの?」
何時の間にかママが戻って来ていた。私はママに頷き一万円札を置いて外に出る。
風が頬を撫でる。コンクリートジャングルの都会。この視界に映る何処かで、第二、第三の田中夫妻が居るのだろうか。索漠とした気分だ。私は、私の過去に拗ねて生きて来たが、坂部は私以上にきついかも知れない現実に直面し乍らも、立ち止る事無く前を向いて歩いて行く事を選んだ。
お前は如何するんだ。私の中のもう一人が私に問い掛けて来る。息が詰まりそうに成る都会の片隅で、弱者はヒッソリと事実を語る事無く死んで行く。私は、私に出来る可能性を模索するかの様に夜の街を彷徨い歩く。だが、今の私は一人では無い。付き合いは浅いが、今は仲間が居る。私は普通の煙草であるピースを咥え、通い慣れた道を歩き「オールドパル」に向けて仲間に会いに行く事にした。
了

