恋愛至上主義

「先生?おはよう。」

彼は爽やかすぎる笑顔を
私に向けて微笑んだ。

「えっと、三ノ宮くんだよね?
おはよう。いつもこの時間なの?」

私も彼に負けないよう精一杯の笑顔で
返した。

「ううん。いつもはもっと、遅い電車
だけど今日はたまたま。先生と会える
なら早起きしてこの電車にしようかな。」

笑顔でこんな事をサラッと言ってのける彼
に若干引きつりながらもさりげなく近づいて
来た彼の胸を押し返す。

「あら、それは残念。先生はもう少し
早い電車にする事にしたから。
それに、三ノ宮くん近づきすぎ。」