PPP… PPP… 「電話、?」 呼び出し音で起こされ、電話に出た。 「…もしもし」 「…初純?」 …─! 「陽ちゃん…」 一瞬ドキッとする。 「明日、出発なんだけど…、空港に見送りに来てくれないかな?」 「あ…うん、分かった!」 「それと…、」 「…ん?」 「さっきは…とても嬉しかったよ」 …っ……。 「陽ちゃん…、」 電話越しに笑顔の陽ちゃんが想像出来て、余計に胸が痛む。