「か、神崎先輩…、」 「ん…?」 体育館裏に吹く風はなんだか、湿っぽい。 すっとまっすぐにその子は俺を見て言った。 「あの…っ、ずっと好きでしたっ…付き合ってくださいっ」 「あ─…、俺、好きなやつ、いるんだわ。ごめんな…?」 「そう…ですか…。もしかして、吉田先輩?」 うっ…(汗) 「いや…ぁ…はい…」 「どこがいいんですか?」 え…? どこが…? え─っと… 「…全部?」