「恭平、パス」 「ん」 ボールの弾む音が響く。 ここは体育館。 「一登っ」 俺の出したパスが一登に届き、その直後ボールがゴールを通るシュッという音がした。 「…よし!」 俺と一登は手を合わせて喜んだ。 俺と一登はバスケ部だ。 ちなみに… 「初純─っ」 「今行くっ」 練習着に着替えた初純が体育館の入口でシューズをはいていた。