9
あれから、シキちゃんはエークンにメールを送った。
<今日の事で、話があります。放課後、屋上に来て下さい。>
相変わらずのシキちゃんだったけど、そのメールは角が取れ、何となく丸く感じる。
でもあの日、シキちゃんがエークンに会う事はなかった。そればかりか、あの日から三日経った今日まで、エークンは学校に来ていない。
先輩たちに、あの後の事を聞いてみても、まったく怒ってなどいなかったし、むしろ、よりシキちゃんへの想いを強く再確認したようだったと言っていた。
先輩たちが、目測を誤るとも思えない。エークンに関して、話してくれた事は事実だろう。でも、あれ以上の事を何も知らないとも、私には思えなかった。
シキちゃんは、日を追うごとに小さく、弱々しくなって行くように見えた。私が彼女の笑顔を最後に見たのは、あの日の屋上になる。
あれから彼女は、笑顔を失くしてしまった。たった三日、されど三日、あまりにも長い沈黙だ。
あれから、シキちゃんはエークンにメールを送った。
<今日の事で、話があります。放課後、屋上に来て下さい。>
相変わらずのシキちゃんだったけど、そのメールは角が取れ、何となく丸く感じる。
でもあの日、シキちゃんがエークンに会う事はなかった。そればかりか、あの日から三日経った今日まで、エークンは学校に来ていない。
先輩たちに、あの後の事を聞いてみても、まったく怒ってなどいなかったし、むしろ、よりシキちゃんへの想いを強く再確認したようだったと言っていた。
先輩たちが、目測を誤るとも思えない。エークンに関して、話してくれた事は事実だろう。でも、あれ以上の事を何も知らないとも、私には思えなかった。
シキちゃんは、日を追うごとに小さく、弱々しくなって行くように見えた。私が彼女の笑顔を最後に見たのは、あの日の屋上になる。
あれから彼女は、笑顔を失くしてしまった。たった三日、されど三日、あまりにも長い沈黙だ。