魅惑的な切れ長の瞳は、じっと釘刺すように離さない。

心臓はドキドキしっぱなしで、気をしっかりもっていないと口をつぐんでしまいそうになる。
それでもどうにかしたくて、俯いてどうにか距離を保つ。


「…だ、誰かにみられちゃうもん……っ」

「言わせておけばいいよ」

「あたしが来れなくなっちゃうじゃん!」


 ようやくそこで、むーん、と難しい顔をする。

その眉間すら、本当はいとおしくてたまらないのだけど。



「…だって、最近、シてねぇじゃん」


 小さなため息と、まるで子供のようにまだ諦め切れていない反抗的な瞳。
 


「………は…?」


 予想外の返ってきた言葉に、あたしはただただ唖然としていた。


 もちろん、あたしも大好きよ。

少しでも一緒にいたくて、ここにいるんだから。



 だけど、それをね。

“スる”とか“シない”とか、そういうので計られるだなんて思わなかった。


「そんなこと言うんだったらねぇ……」


 好き。
だからこそ、一緒にいる時間を大切にしたいの。



 その想いをわかって欲しいんだ。