【短編】あたしとふたご



「お」


「きたきた」


全速力で走ってあたしは2人の背中を見つけて立ち止まった。


「はぁはぁ……おはよう」


あたしは呼吸を必死で整えながらひぃ君とのん君に挨拶した。
すると感心したようにのん君は言った。


「おはよ。さすが早いね。元陸上」


「莉子が寝坊なんて珍しいね」


そう言ってひぃ君はあたしを見た。
するとのん君が満面の笑みで言った。


「俺がメールして起こさなかったら完璧遅刻だったね」


その笑顔にドキドキしてしまうあたし……。


誰(達)のせいで……寝れなかったと思ってるのよ。
何で2人して普通なのよ。
とくに……。


「ん?りっちゃん?」


こいつ!
のん君!
普通だし……。
りっちゃんって戻ってるし。
あたしだけ……ドキドキしちゃってんの?


けど……。
こうやって3人で登校って久しぶりかも。


「おはよ!」


その声にひぃ君の後ろを見ると、ひぃ君の腕にしがみ付いている井口さん。


あ……。


「おはよぅ」


ちゃんと笑えてたかな。


すると井口さんはあたしに視線を向けて微笑んだ。


「あ、清水さん、おはよー。そうだ。昨日ねー。結構うまくできたんだよ?」