家にいても、彩世の快感を感じてしまうので、彩世はライブハウスに足を運んだ。
 
同じ臨場感を感じていれば、何にもないところで高揚した気持ちを持て余しているよりもいいと思ったのだ。
 
それに、次のターゲットも探したい。
 
あそこにいけば、彩人のファンが勝手に寄ってくる。

こんな都合の良い場所はなかった。
 
着替えて冷たいシャワーを浴びて。
 
それでも、彩世の体は熱っぽかった。
 
彩人のせいだ。
 
責任を取ってもらっても悪くないだろう。
 
ライブハウスの重いドアを開けた。