【短編】君しか見えない

「郁。
俺は、郁しか見えてないから、俺以外の男が近づくのは許せない。
信じてる信じてないとかの問題じゃないんだ。」


「わかってるよ。
だから、怖いの。
お互いがお互いしか見えてないのが.....」


羚なら、そういう時の術を知ってそうで。


彼は、かわいいってみんなに人気なんだけど。


考えは、スゴく大人で。


それは、いろいろ苦労しているってのがあって。


だから、側にいて学ぼうみたいな。


けど、名目を考えたらペットになった。


「俺....」


「俺らの存在、忘れてるだろ。」


呆れた声をだした雪斗。


「あぁ。
わりぃ。
けど.....」


「わかってるよ。
じゃあ、俺と茅乃ちゃんとは消えるから、うまくやれよ。」


雪斗は、茅乃の有無を聞かずに連れ去った。


まあ、仕方ないか。