【短編】君しか見えない

「私、ペットいるから。」


私は、冷めた感じで言った。


「はっ?
ペット?」


海斗が、意味がわからないと聞き返した。


「うん、かわいい男の子のペット。」


「郁.....」


茅乃は、戸惑ってるみたい。


「この前、告白されてね。
とりあえず、ペットでいいからって。」


「誰だよ。」


海斗は、拗ねていた。


「佐渡 羚くん。」



「えっ!?
えぇ〜」


名前を聞いた瞬間、茅乃が叫んだ。


「郁、マジ変だぞ?」


不安げな雪斗。


つきあいが長いだけある。


実際、私もよくわかんない。


けど、変わりたいの。


そのために彼を選んだ。


てか、タイミングがよかった。


ほんとは、海斗しか好きじゃないんだけど。


だけどね。


このままじゃいられないから。


私は....