呆れたような声が、俺の胸に突き刺さる。 自分でも思っていたことをストレートに言われて、何も言い返せない。 俺はあまりに情けなくて、柄にもなく泣きそうになった。 俯いて必死に涙を堪えていると、足音がゆっくり近付いてくる。 そして……… 「っ、な」 ふわり。と、何かが俺の首に触れた。 突然のことに驚いて顔を上げると、気まずそうな表情をした恋人が目の前に立っていた。 「鼻真っ赤なんだよ、 寒いくせに我慢すんなバーカ」 .