「わかったよ、もう亜梨子に近づかないし関わらない…だから…」 「だから?」 「最後に1つだけ聞いてもいい?」 「何?」 「亜梨子は俺のこと好きだったんだろ?」 「私は……玲音のことを好きだなんて1度も思ったことなかったけど?」 「そっか…」 玲音は寂しそうに眉を下げて悲しそうな表情を浮かべている その顔を見ただけで 鼻の奥がツンと痛くなって今にも泣きそう 「じゃあね」 そう言って玲音から逃げる様に廊下を全速力で駆け抜けた 堪えきれない涙が溢れて頬を伝って流れ落ちた