キミが好き。




「玲音の…全部が…嫌いなの」



「はっ?…亜梨子は俺のこと好きだろ?」



「……私…が…一度でも…玲音に好きだ……なんて言ったこと…あった?」



「…それは……」




「……もう……いいでしょ?

さよなら」



踵を返してその場から歩き出すと



「待てよ!!」



玲音が腕を掴んで来た



大好きな人の手の温もり


離したくないし


離れたくない


ずっと触れていてほしいし

触れていたい









だけど



─バシッ



腕を叩き落として



「っ触らないで!!!!

もううんざりなのっ!!!

玲音なんて大っ嫌い!!!!

二度と私に触れないで、関わらないで!」



最低な言葉を吐き捨てる