「とりあえず熱計ってみよう?」



ベッドのすぐ隣のテーブルに置いてある体温計を取って

亜梨子に手渡すと



「…あっち向いてて!!」


って背中を押されて

なぜか後ろを向かされた




─ピピピッ



「…熱あった?」


体温計の音で振り返って


亜梨子の持っている体温計に目を向けると



─34.5゚


えっ?


「低すぎない(笑)?」



「うん、どしたんだろ?」



「しょうがない

俺が温めてあげる!!

おいで?」



胡座を組んだ膝を叩いて亜梨子を呼んだけど



「ばっバカじゃないの!?

玲音に温めてもらうなんてキ・モ・い!!」



キモい…普通に落ち込む……