優しい雨

急な夫の質問に私は一瞬、固まってしまった。

本当は余り答えたくなかった。

しかし答えるしかなかった。

「手取りで二十五万円くらい」

二十五万というのは保険会社と掃除の仕事の給料を合わせ、高かった月の金額だ。もっとずっと少ない時もある。

経済状況が緊迫していることを修一に知られたくなかった私は、こういう話は修一には全くしていなかった。

掃除の仕事をしていることさえ、修一には話していない。

修一は私の月給を知って、考えるように話し出した。

「月々のローンと共益費と税金やらで大体十八万くらいかかるだろ?それでここの入院費が七万ちょっとだから・・・もうそれでありさの給料は食いつぶされているんだな。家の光熱費とかありさの生活費とかはどうしているんだ?」