優しい雨

私は病院から少し離れた場所にあるファーストフード店に、昼食を取るために寄り道をした。

ハンバーガーとポテト、コーヒーのセットを注文しハンバーガーを頬張りながら『亮にこんなところは見せられないな』と思った。

日頃から彼は私に対して食事に気を付けるように言っていた。

心的ストレスが大きい時に、ジャンクフードなどばかり食べていると必ず身体を壊すからと彼は言った。

製薬会社の社員なので、何かそういう研修を受けるのか、亮は男性にしては健康に対する意識が高かかった。

外食すると必ずバランスよく何品かの料理を注文したし、部屋で自分が調理したものを食べさせてくれたこともあった。

私の健康に心配りをして何かと面倒を見てくれる彼を、私は恋人というより家族のように感じることがあった。



皮肉なことに実際の家族である修一は自分のことが精一杯で、私の健康のことなど気を回せるはずもない。

私が痩せようが、風邪を引いていようが、修一が私に対して身体の調子を訊いてくることはなかった。