優しい雨

「はい、大丈夫です」

もうこれ以上杉井さんに戸惑いを見せてはいけない。

私はそう思って急いで答えた。

「実は昨日私はご主人と面接させていただいたのですが、ご主人は外泊が始まればすぐに退院できると思ってらっしゃるようです。そして退院されたらすぐに働く気持ちでいらっしゃるようなんですが、今日はそのことについては何かお話になりましたか?」

「えーと、そうですね・・・今日、夫から家計について少し訊かれました。その後に『早く自分が収入を得ないと』と言っておりました。確かに夫に働いてもらわなければ、今の生活を維持していくことは難しいのですが、でも急にそんなことを考え出したら、また具合が悪くなってしまうのではないでしょうか?
心配になって慌てない様にと言ってしまったら、機嫌が悪くなってしまってしまいましたが・・・」