好き?キライ?…どっち?

そしてホテルに帰り、夕食のバースデーディナーを済ませた


デザートを食べる時に、用意されたカップを断り、ペアのマグカップにコーヒーを注いでもらう


テーブルクロスが白いからか、赤いマグカップはやけに存在感があった


「昴はいつも左手で持つからコッチね」


「いいのか?すみれだって、左手で持つだろ?」


「私はいいの!昴はイラスト描きながら持てるように、コッチじゃなきゃダメでしょ?私は両手で持つし」


いつも使ってもらいたいもん


「サンキューな…すみれ」


「さ、飲も?」


私はデザートを食べながら、ペアのマグカップの中に注がれたコーヒーを少しずつ、口にした