結衣が紙ナプキンで口を拭きながら、私の顔を心配そうに覗き込んだ


「日向さん…もうすぐイタリア行っちゃうんだよね…」


「そう言ってたね…後…半月?」


「うん…あっ!私なら平気だよ!寂しいけど…」


「ムリしちゃって!で、姫と王子様のラブラブな時間の邪魔をした女、誰よ?」


「あ〜私が盗み聞きしたことは、日向さんは知らないんだけど、後で教えてくれたんだ…」


「フンフン!ベッドの中で?」


結衣がからかいながら私を見る


「もう!結衣!」


私は結衣に、あのホテルであった全てのことを話し始めた





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