私は下を向いて自分の手を握りしめた


ドキドキする心臓が止まらない


どう思うって…言われても…ストレートに好きだなんて言えないし


私はツバを飲み込み、ゆっくりと口を開けた


「凄く、尊敬しています。イラストも素敵だし…優しいし…一緒にいて楽しいし…」


「フッ…ありがとう…じゃ、答えてくれたから、この花束、姫にあげるよ」


日向さんはずっと持っていた花束を私の方へ差し出した


「えっ!?そんな、答えたくらいで…特別なワケもないのに貰えない」


「特別なワケ?俺が姫にあげたいって思う他に、特別なワケが必要?」