「お前のは─…もう少し広げて…間に…こう」


「あっ…ホント…全然違〜う」


「まぁ、他の奴よりはウマイと思うけど、あくまでも俺流だからな」


「昴よりウマイ人なんていないわよね〜」


黄色い声が響く


私は目をパチパチして、静かにその部屋を出た


あの部屋は何?


そういえば今日は大学休みでしょ?


日向さん、資料取りに行くって行ったのに、花束持って、女性に囲まれてウマイとかテクニックとか…


ワケわかんないし


私はそのまま来た廊下を歩き、日向さんの車に乗った


あの調子じゃまだまだ戻ってこないよね


日向さん…秘密だらけだよ…