好き?キライ?…どっち?

神谷さんの声が聞こえる


女性が店内を見渡し、それに気付いた日向さんが声をかけた


「おう!コッチ!」


私とスレ違った女性は髪が長くスラッとした美人


ほのかに香る大人のニオイ


この人がマキさん?


そして、日向さんの彼女?


今にも泣きそうな私に気付いた神谷さんが、注文を取りに行った


すぐにコーヒーを作る


「姫野さん…行く?」


私は首を左右に振った


「じゃ、私行くよ?」


その声に頷くことしか出来なかった