「交渉よ。」

「交渉?」

「水をちょうだい。」

あたしは、ビクリとした。
(なっ…美月…まさか、政樹と…?)


「嫌。武器はいらない。」

あたしは、恐々答えた。

「いらないって?ふふ。」

「政樹!行こう!」

「ダメだ!!交換だ!!」
次の瞬間、翔があたしに襲い掛かってきた。

全体重を乗せられ、地面に全身強打し、あたしは悲鳴をあげた。

「夢!」

「誰も、交換なんて言ってないわ?」

美月の不気味な笑い声がする。
翔は怯える私にナイフを突き付けた。

「早く。水。」

「った…。」