辺りは一面白い砂浜と海。
そして映画でよく見るようなジャングルに切り立った崖も見える。

どうやらここは、どこかの島らしい。

「…頭痛い…。」

「大丈夫…?」

春があたしの頭を撫でた。ビックリして思わず体が反射的に動いていた。

「やめてよ…。」

あたしは、手を払いのけた。

(なんで…よりによって春が…?)

「せっかく心配したのに。てかさ、誰か他にいないのか?どこだここは?」

あたしは、2日前から彼氏の政樹(マサキ)と産まれて始めての海外旅行でグアムに来ていた。

昨日は、ホテルで食事をしてそのまま寝たまでの記憶しかない。