『次、プログラム8番学級対抗リレー…』



プログラムの放送が流れ始める。



「きた…。」


行きたくないなぁ。

せめて啓におめでとうでもいってから行きたいわ…。


「美緒、がんばってね!」


「う…うん。」


あかん。

緊張がハンパない…。



私はゆっくり選手が集まる所へ行った。





うわー…。

皆足早そう…。



8クラスの中から上位3クラスが商品券をもらえる。


それも、この私がでるリレーはクラス対抗だけど、学年関係なく同じクラスの選手とバトンパスをする。


だから、1年も3年も同じチームとなる。

それから私は各チームごとに集まるため、自分のチームを探した。


「美緒ちゃーん。こっちだよ!」


名前を呼ばれて駆け寄ると…


「あ…」

そこには見たことがある顔。


「やだぁー、仲本先輩も一緒なんて最悪〜。」


うわ…私が目撃した啓に告白してた1年の子や。


「ま…まぁ、先に走る順番決めなきゃ!」


私の名前を読んでくれた人は気まずそうに話を進めた。


「あ、じゃああたし〜、3番くらいに走りたいな〜。」


「あ、じゃあ私は4番!」


と、皆次々と決めていく。


え!?
私も言わな!


「私は6番がいい!」


「えぇ〜、あたし的にはぁ仲本先輩はアンカーがいいと思うんですけど〜。」


は、はぁ!?

私、遅いのに!!


「じゃ、頼むね!」


「えっ…待っ…」

『では、走者の皆さんは位置に着いてください。』



「よしっ、行くよー!!」

まとめ役の子が気合いをいれて、反対側に行ってしまった。



そ…そんなぁ…。