「よぉ、チケット取れたんだ?」 「お前っ!ふざけ…。」 「ストップ。感謝して欲しいところだよねー。小夜がこっちにいること教えてあげて、写メ送ってあげて、電話もしてあげたんだからさ~。」 "あげて"を余計に強調する優。 それに何も言えなくなった池上は、"うっ"と言葉に詰まった。 「サンキューな。じゃあ、飛行機乗るからじゃあな。」 そう言って電話は切れた。 「良かったね、小夜。」 小夜に近づいて声をかける。 必死に頷いて返事をする。