そしてついに目本テレビが動き出す。




福岡で合流した、ディレクターと裕子ちゃん。




二人の集めた情報を持ち寄り、照らし合わせてみて、スパオオの足取りとその中での変化の過程がわかってきた。




やはりこの夏、スパオオが進化してしまったことがわかった。




東京に帰って、ディレクターは報道本部に急行。

本気でスパオオの対策のための番組制作を要請した。

世間的にも、最近のスズメバチ被害について、話題になっていることもあり、意見は一致。

「出来る限り早急に」

「一般報道は大差ないのだから、特番で組んだ方がいいですね」。


という事で話は進むことになったのである。




一方、裕子ちゃんは、というと………




瀬戸内海に行っている。

大小様々な島を渡り歩いて、スパオオの被害を調べていた。

小さな島では、スパオオと人間の距離が近く、危険性が非常に高い。

しかも現時点では、スパオオに対して認識不足のために、被害が増え続けているのだ。

裕子ちゃんですら、スパオオの進化と大都会への襲来を危惧していた。

その位に今のスパオオは危険性が高いのだ。