―――……ぃ…
―…だろっ。




誰かの声が聞こえる。


面倒臭そうに話しているけど、低くて、心地いい声。


先輩の声だ…。


「だから、今日は行かねーよ。」


電話でもしてるの?


目をゆっくり開けると、見慣れた天井が見えた。


私の部屋だ……。


私、ベッドで寝てるんだ…。


っていうか、なんで先輩がいるんだろう?


あれ?


私、先輩に寮まで送ってもらって……。


っ!!!!!



ガバッ!!


上掛け布団と共に、上半身を勢いよく起き上がらせる。


ぼーっとしてた頭は一瞬にして目覚めた。


『せっ、先輩っ!?』

先輩を見ると、私の部屋の床にひいてある丸い座布団に座っていて、私に気づき携帯を持ちながらこっちを見た。