「顔、よく見せて。」 そういうと 彼女は白い手を伸ばし 僕の頬に手をあてた。 ひんやりと冷たい感触が どこか寂しさを感じた。 「私、遥子っていうの。あなたは?」 にっこりと微笑んで彼女・・・ いや、遥子は僕に尋ねた。 「光輔(コウスケ)。」 なぜだか変に緊張してしまい 名前だけ名乗った。