「おいっ!」 後ろから成巳先輩の声が聞こえた。 振り返りたくないはずなのに… あたしの体は成巳先輩の声に反応する。 泣いてるの、バラしたくなかったな… 「なん…で……」 「成巳先輩、心配いりませんよ! あたし、1人で帰れますから!! それじゃ……!」 嫌でも声が震える。 もぉ、いいんだ… あたしなんて元から眼中になかったんだから… もう、成巳先輩には会わない… バイトも辞めよう… また、新しい恋を見つければいいんだよ…