“あの店”は元々薄暗いし、大体客は酔っ払いばっかだし、私の顔なんてわかんないだろう。 それに、今の私と“あの店”の私じゃ別人並に違う。 まず、“あの店”での私はもっと化粧が濃い。 濃いというより、最早顔の認識なんかできないぐらいだ。 歌舞伎役者かっ!ってぐらいのアイラインに、つけ睫毛。 吸血鬼?ってぐらいの真っ赤な口紅。 そして何より、エロさをだすためと、トレードマークになるようにって言われてつけた口の左下の黒子も今はない。